道内弁護士ら23人、3億9300万円申告漏れ 過払い返還報酬 (2009/11/25 15:31)

31人が調査されその7割以上の23人、総額で約4億円の申告漏れとの報道です。平均すると一人約1700万円の申告漏れです。う~む。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/201942.html

消費者金融などに客が払い過ぎた利息分を返すよう求める「過払い利息返還請求」を扱った道内の弁護士と司法書士の計23人が、それによる収入の一部を税務当局に申告していなかったとして、札幌国税局から総額3億9300万円の申告漏れを指摘されていたことが分かった。悪質な所得隠しもあり、同局は重加算税を含む計1億3800万円を追徴課税、法に携わる弁護士らの不正行為に厳しく対処した。

 背景には「過払い金返還ビジネス」を主要な収入源とする弁護士らが増えていることがあるとみられ、同局は警戒を強めている。

 申告漏れは、2008事務年度(08年7月~09年6月)の国税庁の税務調査で判明。同庁は「社会的関心が高い」として、過払い利息返還請求を扱う全国の弁護士と司法書士を対象に実地調査を行い、道内では弁護士ら31人を調べた。
その結果、7割以上に当たる23人から申告漏れが見つかり、うち2人については特に悪質な所得隠しと認定、重加算税を追徴した。23人の弁護士、司法書士別内訳は明らかにされていない。

 札幌国税局によると、所得隠しと認定された道内のある弁護士は、顧客から受け取った着手金や報酬の一部を意図的に隠し、株購入などに充てていた。

 過払い金返還ビジネスに詳しい札幌市内の中堅弁護士によると、弁護士などの報酬は金融業者から取り戻した額の2割前後が相場。依頼者は5~10社から借金を重ねていることも多く、過払い金の総額が数百万円になることもあるという。

 札幌市内の司法書士は「業者との交渉に苦労しても、数をこなせる大手事務所なら利益が出る」とした上で、「返還金は複数の業者から、年度をまたいで入金されることも多い。金の流れが複雑なので、その気になれば所得を隠しやすいのではないか」と指摘する。

 大量の申告漏れが発覚したことを受け、札幌司法書士会は「申告漏れは論外」として、11月上旬に適切な会計処理を徹底するよう会員に文書で通知。札幌弁護士会の高崎暢会長も「法律家の脱税はあってはならないこと」と懸念する。

一方、全国調査では対象804人のうち申告漏れは697人、所得隠しは81人に上り、申告漏れの総額は約79億円だった。